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中国伝統の高級スープ「佛跳牆」とは

中国伝統の高級スープ「佛跳牆」とは

佛跳牆は、中国の福建省を代表する高級料理です。こうした高級料理は、大衆中華料理店では到底お目にかかることはできません。おまけに使われている文字自体もかなり難しい文字です。例えば佛=仏やお坊さん・跳=跳ねるや飛んでくる・牆=垣根となります。従って、仏門に入ったお坊さんもその美味しい香りから垣根を飛び越えて見に来たといったエピソードが名前の由来になっています。ここではそんなユニークな一面を持った佛跳牆についてご紹介いたします。

佛跳牆(ぶっちょうしょう、ファッチューチョン)とは

中国福建省の高級中華料理

佛跳牆は、すでに申し上げたように中国福建省の代表的な高級中華料理です。おまけに使われている具材についても、フカヒレやアワビなどの高級乾物です。具体的な調理方法ですが、それらの具材をスープと共に陶器製のツボに入れて何時間も蒸しあげて仕上げるという調理です。

フカヒレやアワビ自体は、例え高級食材とはいってもすでに日本でも多くの人が幾度となく召し上がっているハズです。ところが何分にも福建省の珍しい料理でもあるので、日本ではそれこそ高級中華料理店にでも行かない限りは食べることすらできません。

うますぎてお坊さんが垣根を飛び越えてしまうほどの高級中華料理

佛跳牆という料理に使われている文字には、うますぎてお坊さんが垣根を飛び越えてしまうほどの高級中華料理といった意味合いが込められています。要するにアワビやフカヒレといった高級食材ばかりを詰め込んだスープなので、うまくないハズがありません。

そんな高級中華料理は、それこそ中国でもかなり上の位に位置する皇族のために作られた料理ということになるのでしょうね。実際の中身ですが、透明のスープの中にはアワビやフカヒレ・ナマコ・ホタテといった海や山の乾物が蒸しあげて調理されています。そのため濃厚で深い味わいが大きな特徴です。

また気になるお値段ですが、中国では3200円程度です。その代わり日本で食べようとすると使われている具材にもよりますが、1万円から5万円相当の予算を見積もっておく必要があります。

美味しい佛跳牆の作り方

高級食材フカヒレを使った佛跳牆

佛跳牆は、使う具材に何某かを必ず使わないといった決まり事はありません。従って予算に応じて、高級食材を使うこともできます。今回は、一切れ6500円相当のフカヒレを使った佛跳牆をご紹介いたします。

それでは具体的な作り方ですが、まずは鶏肉と日本酒を器に入れてレンジで3分間加熱します。次に佛跳牆ではお馴染みの陶器に具材を入れて蒸すという調理方法はしません。今回はシャトルシェフに、フカヒレや干しシイタケ・鶏肉・干しホタテ・干しエビ等全ての具材を入れます。その後、上湯を注いで沸騰させます。沸騰したらさらに5分間加熱料理をします。

そして3時間程、保温調理をします。シャトルシェフの場合、加熱調理の代わりに保温調理でも可能な点がいいですね。最後に紹興酒やオイスターソース・黒酢などで味付けをしたら出来上がりです。この調理方法では3時間程の時間をかけますが、時間をかけてジックリと具材の旨味を引き出すというのが佛跳牆では一番注意すべきポイントなのです。

干しアワビと干しフカヒレを使った佛跳牆

下準備として、まずは干しアワビや干しフカヒレ・干しシイタケを水で戻しておきます。次にツボで蒸しあげずに、小さな土鍋を使います。この土鍋に干しアワビや干しフカヒレ・干しシイタケ・鶏肉・白菜などを敷き詰めます。

さらにその上からブイヨンスープ1000㏄・ゴマ油小さじ1・醤油大さじ2・塩と胡椒といった調味料を加えます。さらに乾物を戻した水も加えます。そして土鍋ごと蒸し器れて2時間程蒸したら完成です。この蒸す時には、くれぐれも弱火でじっくりと蒸しあげるのがコツです。強火にすると、具材が焦げてしまうからです。

まとめ

本来の佛跳牆というのは、とにかく高級食材を詰め込めば美味しく出来上がるのは当たり前といった考えが見て取れます。しかしながら実際には、蒸しあげる具材そのものに決まり事のようなものはありません。従って、予算に応じた具材を使用するのがベストでしょうね。

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酸味が利いていてクセになる「酸辣湯(サンラータン)」とは

酸味が利いていてクセになる「酸辣湯(サンラータン)」とは

酸辣湯といっても、大衆中華料理店として有名な「餃子の王将」でもあまり見かけない料理メニューです。中華料理といえば、やはり回鍋肉とか八宝菜・酢豚・青椒肉絲くらいしか知らないという人がほとんどです。ところがやはり中華料理のツーともなれば、酸辣湯を知っている人も多いハズです。ここではそんな酸辣湯について詳しくご紹介いたします。

酸辣湯とは

中国の四川料理や湖南料理で有名な酸辣湯

酸辣湯は、中国の四川料理や湖南料理ではあまりにも有名な料理です。おまけに具材には、山の幸や海の幸の両方が使われており一年中食べられるスープです。ただし中国は山が多いので、海の幸とはいっても乾燥させた海の幸が一般的によく使われます。そんな海の幸でも高級食材といわれるナマコやアワビなども乾燥させた物がほとんどです。

一方酸辣湯に使われる山の幸といえば、タケノコやシイタケ・キクラゲがよく利用されます。肉に関しては、鶏肉が使われるのが一般的です。いずれの具材についても、特定の具材というのはありません。こうした具材も大切ですが、重要なポイントとなるのはやはりスープの味付けです。とりわけ酸辣湯の場合、酸味とスパイシーな香りを楽しむスープなので酢とコショーによる味付けは重要です。

酸辣湯の驚くべき効能

酸辣湯の味の決め手は、やはりお酢にあります。とりわけ酸っぱいお酢に含まれる酢酸には、アミノ酸が豊富に含まれています。また脂肪の合成も抑えてくれるので、ダイエットや脂肪を付きにくくするには最適です。さらにお酢には、抗菌効果があります。例えば腸内の有害細菌を減らして腸の働きを活性化させてくれます。従って便秘気味の女性にもオススメです。

さらには、夏バテ予防にも酸辣湯は適しています。何故なら酸っぱいスープを飲むことによって、唾液や胃液の分泌が増すので食欲を促してくれるのです。またお酢に含まれているクエン酸は、疲れの元となる乳酸を取り除いてくれたり炭水化物の消化を助けてくれる働きもあります。

美味しい酸辣湯の作り方

溶き卵と豆腐を使った酸辣湯

酸辣湯は、お酢の酸味がクセになるとよくいいます。ところがあまり食べなれない人にとっては、酸味が強すぎると逆にもう食べたくないと敬遠してしまうかもしれませんね。そのため溶き卵と豆腐を入れて、マイルドな味付けにアレンジした酸辣湯をご紹介いたします。

まずは酸辣湯に入れる具材の下処理ですが、干しシイタケは1時間程水に浸して戻しておきます。その後千切りにします。豆腐は1㎝各に切っておきます。また片栗粉は、小さじ2杯分程度を同量の水に溶いておきます。卵もあらかじめ溶いておきます。

その後、鍋に中華風のチキンスープの素を入れて強火で煮立てます。煮立った時点で紹興酒を入れてから、刻んだ干しシイタケとタケノコ・豆腐を加えます。さらに醤油とお酢を加えて煮立てた後に、水に溶かした片栗粉を加えてトロミをつけます。再度沸騰したら、溶き卵を加えて出来上がりです。

中華三昧の酸辣湯麺の美味しい作り方

明星さんが販売している中華三昧というインスタントラーメンがありますが、その中には意外にも酸辣湯麺というのがあるのです。おまけに中華料理の名店が監修しているので、スープが美味しくないハズがありません。ちなみに酸辣湯にラーメンを入れたのが、酸辣湯麺です。そこでこの中華三昧の酸辣湯麺を使った手軽な料理をご紹介いたします。

まずは粉末スープを煮たてて溶き卵を落とします。その後火を止めて、液体調味料を加えます。これで酸辣湯自体は完成です。あとはそこに付属のラーメンを入れるだけで、超簡単な酸辣湯麺の出来上がりです。おまけに本場中華料理の酸辣湯麺に限りなく近い完成度です。

この本場の酸辣湯麺に限りなく近いとはいっても、実際に食べてみないと本場の味がどんなものなのかも一向に分かりません。なので一度食べてみるしかないのですが、一口食べた際に驚くのはゴマの香ばしい香りです。またスープもトロミがあり酸味やコクが、深い味わいを醸し出しています。気になった方は、ぜひとも一度食べてみて下さい。

まとめ

大衆中華料理店ではあまり馴染みのない酸辣湯についてご紹介しました。本場の味を知りたいという方は、横浜や神戸の中華街に行けばいろんなお店の酸辣湯を堪能できます。ただし中華街に出向かなくても、最寄りの高級中華料理店に行けば必ずあるハズです。一度足を運んでみて下さい。