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日本食の定番「お味噌汁」とは

日本食の定番「お味噌汁」とは

お味噌汁といえば、日本人であれば説明不要の定番中の定番ともいえる汁物の一つです。とりわけ親元から離れて一人暮らしをしている人であれば、故郷のお袋の味といえば誰もが真っ先にお味噌汁を挙げるでしょうね。おまけにお味噌汁に入れる具や味噌にも地域や各家庭ごとに違いがあります。そのため旦那さんの家に嫁いだお嫁さんが、真っ先にお姑さんから教わるのもお味噌汁です。ここではそんなお味噌汁についてご紹介いたします。

日本料理の定番・お味噌汁

日本料理には欠かせないお味噌汁

日本料理といっても様々な種類があります。例えば日本料理を提供するお店などに行くと、本膳料理や懐石料理・会席料理などがあります。もちろん一般家庭においても、お袋の味ともいえる料理の数々があります。

いずれの場合においても、日本料理に欠かせないのは汁物です。そんな汁物の代表格といえば、日本の場合はやはりお味噌汁なのです。従って一般家庭はもちろんですが、本膳料理や懐石料理・会席料理などの席においても、汁物のほとんどがお味噌汁なのです。近頃ではあっさりとした澄まし汁を提供するお店も多くなりましたが、やはり汁物の基本はお味噌汁なのです。

お味噌汁の歴史

日本料理の定番ともいえるお味噌汁ですが、縄文時代や弥生時代といった大昔から存在したというワケではありません。お味噌汁が普及し出したのは、室町時代の頃といわれています。おまけに貴族層よりも農民層など一般庶民から普及したといわれています。ちょうどお味噌汁が故郷のお袋の味を連想させるように、田舎の農家から貴族層へと徐々に普及していったのです。

おまけにあの戦国時代においても、熱中症対策や陣中食としてお味噌が利用されたといわれています。その代わり陣中食としてのお味噌汁の場合には、ご飯の上に味噌を乗せてその上からお湯を注いだ程度のものだったといいます。要するに汁かけご飯のようなものです。それが時代と共にご飯とお味噌汁が、次第に分離していったのだといいます。

美味しいお味噌汁の作り方のポイント

お味噌汁は簡単なようで奥が深い

お味噌汁のベースとなる味付けはお味噌です。トマトでもコンソメでもありません。おまけに中に入れる具材にも、これといった決まりごとはありません。地域や各家庭によってそれぞれ異なります。そういう意味では、どんな国のスープよりも簡単なのでは?とさえ思ってしまいます。ところがお味噌汁は、簡単なようで結構奥が深いのです。

一番間違えやすいのは、お味噌の分量です。一般的には、水10に対して味噌1というのが基本です。またお味噌を入れてから沸騰させてしまうと、苦みやエグ味が出やすくなるので沸騰する直前に火を止めるのがコツです。お味噌を入れるタイミングも同様です。沸騰後に火を弱火にしてお湯が静まっている時にお味噌を溶いて入れるのです。今申し上げた内容をクリアーするのも大変ですよ。

隠し味にも注意が必要

お味噌汁には、お味噌以外にも隠し味として粉末のダシを入れます。この粉末のダシを入れるタイミングですが、最初から入れてしまうとダシの風味が消えてしまいます。あくまでも一番最後に粉末のダシを入れるようにするのです。また具材も最初に油で炒めておくと、お味噌汁の旨味がアップするようになります。

その他にもお味噌を溶く際に少量の料理酒、あるいは砂糖を加えておくとコクや甘味が出るようになります。さらには仕上げに少量の醤油を加えると、味に深みが出ます。練りゴマも風味やコク出しには最適です。これらの隠し味以外にも、煮干しや昆布でダシを出すのもいいですね。

まとめ

お味噌汁が懐かしいとはいっても、今や即席味噌汁がスーパーに行けばすぐ手に入ります。おまけにお湯を注ぐだけなので、お味噌や本だしの分量など考える必要はありません。しかしながらそこに好みの具材を入れた我が家独自のお味噌汁があってもよいかもしれませんね。

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イタリアの家庭の味といえばコレ「ミネストローネ」とは

イタリアの家庭の味といえばコレ「ミネストローネ」とは

ミネステローネという言葉自体は、どこかで耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。ちなみにミネステローネとは、主にトマトを使ったイタリアの各家庭で作る野菜スープのような類になります。ただしミネステローネに使う野菜や具材は、季節や地域によっても違います。そのため中には、トマトを使わないミネステローネもあります。ここではそんなミネステローネについてご紹介いたします。

ミネストローネの魅力

寒い冬にはミネステローネがベストマッチ

ミネステローネは、トマトをベースにした野菜スープです。主な具材には、トマト以外に玉ねぎやニンニクなどを使います。ただしイタリアの家庭料理なので、地域や各家庭によって中に入れる具材も異なります。要するにこの具材とこの具材は絶対に入れないとミネステローネとはいわない!といった型にはまったものでもないのです。

そういう意味ではかなりアバウトなので、時には冷蔵庫の余り物を具材にしても構わないのではないでしょうか。とりわけグツグツと様々な具材を煮込んだスープは、日本の鍋料理に近いので寒い冬の季節にはベストマッチです。木枯らしや吹雪の中を帰宅した際には、ミネステローネを食べるとそれこそ体が温まります。

トマトの味付けに飽きたら何でもOK

ミネステローネのベースになるスープは、基本的にはトマト味です。潰したトマトをグツグツと煮ながら、いろんな野菜やウインナー・こま切れ肉を具材として入れるのです。近頃ではトマトを缶詰にした商品もあるので、それを利用するとトマトを潰す手間が省けるのではないでしょうか。

ところがすでに申し上げたように、ミネステローネはトマト味でないといけない!いったものではありません。たまにコンソメや固形ブイヨン・カレーパウダーなどを入れると、全く別の新たな味付けされた野菜スープを楽しむことができます。とりわけトマトベースの味付けに飽きた人は、様々なスープの味付けを試してみるとよろしいかもしれませんね。

美味しいミネストローネの作り方

野菜の旨味や甘味たっぷりのミネステローネ

ミネステローネは、田舎の家庭料理として古くから多くのイタリア人に愛されてきました。元々は家庭料理なので、正式なレシピなどはありません。その代わりイタリアの有名料理店などに行くと、お店独自のレシピは存在するでしょうね。それから野菜の旨味や甘味がたっぷりのミネステローネにするには、ある種のコツのようなものがあります。

それはどんな料理にもいえることなのですが、鍋にいきなり野菜を入れても、野菜の煮汁がすぐには出ません。そのためオリーブオイルを多めに引いた上で、ニンニクやショウガで下味をつけておきます。その後、野菜を入れてジックリと炒めるのがコツです。ジックリと野菜を炒めることによって、野菜特有の旨味や甘味がスープににじみ出るようになるのです。最後につぶしたトマトを入れると、トマトベースのミネステローネが出来上がります。

パスタや鍋用のうどんを入れると主食にもなる

ミネステローネは、基本的には野菜スープのようなものです。従ってイタリア人であれば、パンやパスタ料理のスープとしてミネステローネを食べる人がほとんどです。一方日本人であれば、ミネステローネ以外にもご飯を食べないと食べた気がしません。

その代わりミネステローネの中にパスタや鍋用うどんなどを入れると、ご飯を食べなくても済みます。ちょうど鍋料理に鍋用うどんや鍋用ラーメンを入れるような感覚です。そうすれば単なる野菜スープというよりも、野菜の入ったスープパスタやスープうどんに早変わりします。おまけに、主食としても十分通用するようになります。

まとめ

ミネステローネという言葉だけ耳にしたことがあるという方も、十分に理解することができたのではないでしょうか。また近頃ではファーストフード店でも、ミネステローネがメニューになっていることもあります。一度召し上がってみてはいかがでしょうか。

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海の恵みがぎゅっとつまった「ブイヤベース」とは

海の恵みがぎゅっとつまった「ブイヤベース」とは

ブイヤベースとは、南フランスのプロバンス地方の中でも地中海沿岸にある漁師町に伝わる魚介類を使った海鮮寄せ鍋料理をいいます。とりわけ観光地としても有名なマルセイユでは、ブイヤベース憲章とも呼ばれるマルセイユ市が認めた料理レシピまであるほどです。おまけにこのブイヤベースは、トムヤンクンやふかひれスープ・ボルシチと並ぶ世界三大スープの一つともいわれています。ここではそんな海の恵みがぎゅっとつまったブイヤベースについてご紹介いたします。

ブイヤベースがどうして世界的にメジャーになったのか

元々は漁師町の漁師飯

ブイヤベースは、元々は地中海沿岸にある漁師町の漁師飯や家庭料理のような類のものでした。とりわけ漁師町では、市場に売りに出せないような傷んだ魚や見た目の悪い魚、トゲのある魚などが沢山水揚げされます。ところが魚の扱いにたけた漁師の場合、そんな商品にならない魚でも漁師飯として各々の家庭でうまく調理をして食べることができるのです。

味付けについても、様々な魚介類を大鍋に入れて塩だけで茹で上げるという簡単な調理方法が一般的です。しかしながら何せ素材が新鮮なので、そんな簡単な味付けでも美味しくいただくことができるのです。まさに漁師飯ならではの新鮮な魚介類を使った豪快な料理から誕生したのがブイヤベースということになります。

17世紀以降転機を迎えたブイヤベース

17世紀以降になると、南米から様々な野菜が輸入されるようになります。中でもトマトは、その味の良さからブイヤベースを始めとして様々な料理に使われるようになりました。おまけにトマトとの相性の良いブイヤベースは、今日ではブイヤベースには欠かせない材料ともなっていったのです。

さらに19世紀には、マルセイユが観光地化されるようになります。そのためマルセイユにある各レストランでは、昔からの郷土料理ともいえるブイヤベースをお店の看板料理として観光客に提供するようになりました。そして今日では、改良に次ぐ改良を加えたブイヤベースが世界三大スープの一つといわれるまでに至ったのです。

美味しいブイヤベースの作り方

簡単に作れるブイヤベース

ブイヤベースといえば今では世界的にも有名な海鮮料理なので、それを食べただけで気分は地中海に行った気分になれます。そんなブイヤベースを誰でも簡単にできる調理方法ですが、魚介類はイカやアサリ・タラなどを使います。とくにアサリは、水につけて砂を吐かせておくのがポイントです。

そしてまずは玉ねぎやニンジンにニンニクとセロリを加えて軽く炒めます。そこに魚介類を加えてワインで煮ます。沸騰してきたら水や潰したトマト・コンソメや固形ブイヨン・スープの素等を加えてさらに煮込みます。とりわけトマトは、今日のブイヤベースのスープには無くてはならない材料なので忘れてはいけません。最後は、塩や胡椒で味を調えたら完成です。

市販のブイヤベースの素を使う

すでに市販されているブイヤベースの素を使うと、自分の好みの魚介類や野菜を加えて煮込むだけで本場南フランスのスープ料理・ブイヤベースを味わうことができます。こうした鍋料理に関しては、ブイヤベースに限らずお相撲さんがよく食べるちゃんこ鍋やチゲ鍋・もつ鍋などにおいても専用のスープの素が売られています。

こうした専用のスープの素を使うだけで、専門店と変わらない鍋料理を楽しむことができます。とりわけ料理には自信がないという方であっても、こうした専用のスープの素を入れて後は適当に野菜や具を入れれば専門店顔負けの鍋料理が出来上がります。一度試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ブイヤベースが世界的に有名になるに至るまでの歴史から簡単調理方法までご紹介いたしました。ブイヤベースという名前だけはどこかで聞いたことがあるのだけれど、いったい何なのかが分からないという方もご理解いただけたのではないでしょうか。