洋風スープ

イタリアの家庭の味といえばコレ「ミネストローネ」とは

イタリアの家庭の味といえばコレ「ミネストローネ」とは

ミネステローネという言葉自体は、どこかで耳にしたことがあるという方も多いのではないでしょうか。ちなみにミネステローネとは、主にトマトを使ったイタリアの各家庭で作る野菜スープのような類になります。ただしミネステローネに使う野菜や具材は、季節や地域によっても違います。そのため中には、トマトを使わないミネステローネもあります。ここではそんなミネステローネについてご紹介いたします。

ミネストローネの魅力

寒い冬にはミネステローネがベストマッチ

ミネステローネは、トマトをベースにした野菜スープです。主な具材には、トマト以外に玉ねぎやニンニクなどを使います。ただしイタリアの家庭料理なので、地域や各家庭によって中に入れる具材も異なります。要するにこの具材とこの具材は絶対に入れないとミネステローネとはいわない!といった型にはまったものでもないのです。

そういう意味ではかなりアバウトなので、時には冷蔵庫の余り物を具材にしても構わないのではないでしょうか。とりわけグツグツと様々な具材を煮込んだスープは、日本の鍋料理に近いので寒い冬の季節にはベストマッチです。木枯らしや吹雪の中を帰宅した際には、ミネステローネを食べるとそれこそ体が温まります。

トマトの味付けに飽きたら何でもOK

ミネステローネのベースになるスープは、基本的にはトマト味です。潰したトマトをグツグツと煮ながら、いろんな野菜やウインナー・こま切れ肉を具材として入れるのです。近頃ではトマトを缶詰にした商品もあるので、それを利用するとトマトを潰す手間が省けるのではないでしょうか。

ところがすでに申し上げたように、ミネステローネはトマト味でないといけない!いったものではありません。たまにコンソメや固形ブイヨン・カレーパウダーなどを入れると、全く別の新たな味付けされた野菜スープを楽しむことができます。とりわけトマトベースの味付けに飽きた人は、様々なスープの味付けを試してみるとよろしいかもしれませんね。

美味しいミネストローネの作り方

野菜の旨味や甘味たっぷりのミネステローネ

ミネステローネは、田舎の家庭料理として古くから多くのイタリア人に愛されてきました。元々は家庭料理なので、正式なレシピなどはありません。その代わりイタリアの有名料理店などに行くと、お店独自のレシピは存在するでしょうね。それから野菜の旨味や甘味がたっぷりのミネステローネにするには、ある種のコツのようなものがあります。

それはどんな料理にもいえることなのですが、鍋にいきなり野菜を入れても、野菜の煮汁がすぐには出ません。そのためオリーブオイルを多めに引いた上で、ニンニクやショウガで下味をつけておきます。その後、野菜を入れてジックリと炒めるのがコツです。ジックリと野菜を炒めることによって、野菜特有の旨味や甘味がスープににじみ出るようになるのです。最後につぶしたトマトを入れると、トマトベースのミネステローネが出来上がります。

パスタや鍋用のうどんを入れると主食にもなる

ミネステローネは、基本的には野菜スープのようなものです。従ってイタリア人であれば、パンやパスタ料理のスープとしてミネステローネを食べる人がほとんどです。一方日本人であれば、ミネステローネ以外にもご飯を食べないと食べた気がしません。

その代わりミネステローネの中にパスタや鍋用うどんなどを入れると、ご飯を食べなくても済みます。ちょうど鍋料理に鍋用うどんや鍋用ラーメンを入れるような感覚です。そうすれば単なる野菜スープというよりも、野菜の入ったスープパスタやスープうどんに早変わりします。おまけに、主食としても十分通用するようになります。

まとめ

ミネステローネという言葉だけ耳にしたことがあるという方も、十分に理解することができたのではないでしょうか。また近頃ではファーストフード店でも、ミネステローネがメニューになっていることもあります。一度召し上がってみてはいかがでしょうか。

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海の恵みがぎゅっとつまった「ブイヤベース」とは

海の恵みがぎゅっとつまった「ブイヤベース」とは

ブイヤベースとは、南フランスのプロバンス地方の中でも地中海沿岸にある漁師町に伝わる魚介類を使った海鮮寄せ鍋料理をいいます。とりわけ観光地としても有名なマルセイユでは、ブイヤベース憲章とも呼ばれるマルセイユ市が認めた料理レシピまであるほどです。おまけにこのブイヤベースは、トムヤンクンやふかひれスープ・ボルシチと並ぶ世界三大スープの一つともいわれています。ここではそんな海の恵みがぎゅっとつまったブイヤベースについてご紹介いたします。

ブイヤベースがどうして世界的にメジャーになったのか

元々は漁師町の漁師飯

ブイヤベースは、元々は地中海沿岸にある漁師町の漁師飯や家庭料理のような類のものでした。とりわけ漁師町では、市場に売りに出せないような傷んだ魚や見た目の悪い魚、トゲのある魚などが沢山水揚げされます。ところが魚の扱いにたけた漁師の場合、そんな商品にならない魚でも漁師飯として各々の家庭でうまく調理をして食べることができるのです。

味付けについても、様々な魚介類を大鍋に入れて塩だけで茹で上げるという簡単な調理方法が一般的です。しかしながら何せ素材が新鮮なので、そんな簡単な味付けでも美味しくいただくことができるのです。まさに漁師飯ならではの新鮮な魚介類を使った豪快な料理から誕生したのがブイヤベースということになります。

17世紀以降転機を迎えたブイヤベース

17世紀以降になると、南米から様々な野菜が輸入されるようになります。中でもトマトは、その味の良さからブイヤベースを始めとして様々な料理に使われるようになりました。おまけにトマトとの相性の良いブイヤベースは、今日ではブイヤベースには欠かせない材料ともなっていったのです。

さらに19世紀には、マルセイユが観光地化されるようになります。そのためマルセイユにある各レストランでは、昔からの郷土料理ともいえるブイヤベースをお店の看板料理として観光客に提供するようになりました。そして今日では、改良に次ぐ改良を加えたブイヤベースが世界三大スープの一つといわれるまでに至ったのです。

美味しいブイヤベースの作り方

簡単に作れるブイヤベース

ブイヤベースといえば今では世界的にも有名な海鮮料理なので、それを食べただけで気分は地中海に行った気分になれます。そんなブイヤベースを誰でも簡単にできる調理方法ですが、魚介類はイカやアサリ・タラなどを使います。とくにアサリは、水につけて砂を吐かせておくのがポイントです。

そしてまずは玉ねぎやニンジンにニンニクとセロリを加えて軽く炒めます。そこに魚介類を加えてワインで煮ます。沸騰してきたら水や潰したトマト・コンソメや固形ブイヨン・スープの素等を加えてさらに煮込みます。とりわけトマトは、今日のブイヤベースのスープには無くてはならない材料なので忘れてはいけません。最後は、塩や胡椒で味を調えたら完成です。

市販のブイヤベースの素を使う

すでに市販されているブイヤベースの素を使うと、自分の好みの魚介類や野菜を加えて煮込むだけで本場南フランスのスープ料理・ブイヤベースを味わうことができます。こうした鍋料理に関しては、ブイヤベースに限らずお相撲さんがよく食べるちゃんこ鍋やチゲ鍋・もつ鍋などにおいても専用のスープの素が売られています。

こうした専用のスープの素を使うだけで、専門店と変わらない鍋料理を楽しむことができます。とりわけ料理には自信がないという方であっても、こうした専用のスープの素を入れて後は適当に野菜や具を入れれば専門店顔負けの鍋料理が出来上がります。一度試してみてはいかがでしょうか。

まとめ

ブイヤベースが世界的に有名になるに至るまでの歴史から簡単調理方法までご紹介いたしました。ブイヤベースという名前だけはどこかで聞いたことがあるのだけれど、いったい何なのかが分からないという方もご理解いただけたのではないでしょうか。

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広く世界で愛される「オニオンスープ」とは

広く世界で愛される「オニオンスープ」とは

オニオンスープとは、誰もがご存知玉ねぎを使った西洋料理スープの総称です。従ってオニオンスープ、あるいはオニオングラタンスープとはいっても、フランスやドイツ・イタリアなどそれぞれの国々でも調理方法が随分と違います。おまけに素材に使われる玉ねぎは、西洋料理だけでなく和風料理や中華料理においても欠かせないものとなっています。ここではそんな玉ねぎを使ったオニオンスープ全般についてご紹介いたします。

オニオンスープに使われる玉ねぎの魅力

玉ねぎの甘味成分

玉ねぎの魅力といえば、やはり玉ねぎを加熱すると玉ねぎに含まれている甘味成分が料理全体に自然な甘みを醸し出してくれる点が挙げられます。とりわけオニオンスープでは、玉ねぎを事前にフライパンでこんがりと飴色になるまで炒めるとカラメルの甘味と香ばしい風味が出るようになります。

そんな玉ねぎが醸し出す自然な甘みというのは、ブドウ糖などの糖類が含まれているからです。その代わり薄くスライスした玉ねぎをそのまま生で食べようとすると、苦く感じることがあります。

これは玉ねぎに含まれている硫黄化合物のためで、その大きな特徴は強い刺激臭です。しかしながらその臭い成分が、抗酸化作用や血栓を溶かして血液がサラサラになる効果をもたらしてくれるのです。

料理によって異なる玉ねぎのスライス方法

玉ねぎをオニオンスープにする場合には、薄くスライスしたり細かく刻んで使う傾向があります。こうした玉ねぎを薄くスライスして調理する方法というのは、オニオンスープだけでなくカレーやシチュー・ハンバーグ・肉じゃがなどでも同様です。

一方中華料理では、玉ねぎを薄くスライスするというよりもかなり大きめに刻んで調理するというのが一般的です。例えば八宝菜や中華丼・酢豚など、野菜を炒める調理では定番ともいえる玉ねぎの刻み方です。

こうした中華料理特有の野菜の刻み方には、それなりに理由があるのです。それは完全に火を通さずに生に近い状態にすることで、野菜本来のサクサク感や風味を醸し出すためです。

美味しいオニオンスープの作り方

あわたまオニオンスープ

玉ねぎの名産地といえば、やはり淡路島です。この淡路島でとれる玉ねぎは、半年かけて育て収穫後はすぐに出荷はしません。小屋につるして乾燥させるのです。そうすることで、甘味が増して料理が美味しく仕上がるのです。

そんな淡路島でとれる玉ねぎを使ったあわたまオニオンスープが、数あるオニオンスープの中でもひときわ人気があります。その調理方法ですが、玉ねぎ本来の甘味や深いコクを引き出すためにバターを溶かしたフライパンで飴色になるまで炒めます。

その後、水とコンソメや固形ブイヨンで味付けをしたスープに入れて煮込むと出来上がりです。ちなみに本格的なあわたまオニオンスープの場合、4時間かけてじっくりローストするのだといいます。時間に余裕があれば、4時間ローストに挑戦してみるのもいいかもしれませんね。

オニオンスープに様々な具を入れる

単なるオニオンスープだけだと寂しいという方は、玉ねぎを炒める際にベーコンやニンジンも一緒に炒めると玉ねぎだけでなく様々な具の見た目や味を楽しむことができます。また出来上がったオニオンスープをお皿に盛った後、チーズを付け足して電子レンジでチンするとさらに美味しくいただくことができます。

また玉ねぎが飴色になるまで炒める時間を短縮したい場合には、薄くスライスした玉ねぎをフライパンで炒める前に電子レンジで2分程加熱しておくのです。その後、フライパンで炒めると比較的短時間に玉ねぎが飴色になります。

やはりオニオンスープの甘さを際立たせるコツは、玉ねぎが飴色になるまでジックリと炒める点にあります。この時によく失敗しやすいのが、強火で玉ねぎを焦がしてしまうことです。とくに初心者は、玉ねぎを焦がさないようにするのが注意すべきポイントです。

まとめ

玉ねぎ料理の定番ともいえるオニオンスープの作り方についてご紹介いたしました。とりわけオニオンスープは、野菜嫌いの人でも美味しくいただくことができるのでお勧めですよ。